| 指標 | 2006年頃 | 2024年 |
|---|---|---|
| 大気CO₂濃度 | ~381 ppm | 420 ppm超 最高値 |
| 気温上昇(産前比) | +0.8°C | +1.5°C 閾値超え |
| 海面上昇速度 | 年3.0mm | 年4.5mm 加速 |
| 年間GHG排出量 | 約42Gt CO₂ | 56.4Gt CO₂ 過去最高 |
| サンゴ礁の白化 | 局所的 | 84%が白化 危機的 |
| 北極海氷面積 | 縮小傾向 | 記録的低水準 急減 |
| 再生可能エネルギー比率 | 低水準 | 電力増分の70% 進展 |
- 2007北極海氷、衛星観測史上最小を記録
- 2010パキスタン大洪水(死者約2000人)、世界平均気温が当時の観測史上最高
- 2012北米ハリケーン「サンディ」、大西洋最大級
- 2015パリ協定採択・世界平均気温が初めて+1.0°C超え
- 2016観測史上最高気温を更新(当時)・グレートバリアリーフで大規模白化
- 2019オーストラリア山火事「ブラック・サマー」、約1800万ha焼失
- 2021カナダで49.6°C記録(北米歴史的熱波)
- 2022パキスタン国土の1/3が水没(大洪水)・欧州40°C超え
- 2023世界平均気温が観測史上最高を更新。海面水温も記録破り
- 2023-25サンゴ礁の84%が白化(史上最大規模の白化イベント)
- 2024年平均気温が初めて+1.5°Cを突破。GHG排出量56.4Gtで過去最高
- 2025WMO報告:温室効果ガス濃度・海洋熱量が引き続き過去最高水準を更新
映画公開時の+0.8°Cから2024年には+1.5°Cへ。パリ協定の「最も厳しい目標値」を年間平均として初めて突破した。地球面積の24%が局所的な記録最高気温を更新した。
2024年のGHG排出量は56.4ギガトンで過去最高。1.5°C目標を維持するための「残余カーボンバジェット」は約130ギガトン(現在の排出量でわずか約3年分)まで減少。
グリーンランドでは2002年以降4,000億トン以上の氷を喪失。北極・南極ともに海氷面積が記録的低水準。ヒマラヤ・アルプスの氷河も縮小が継続。
上昇速度は2000年の年3mmから2025年には年4.5mmへ加速。20世紀初頭から累計約22.8cmの上昇。島嶼国や沿岸都市への脅威が増大している。
2023〜2025年の白化イベントで世界のサンゴ礁の84%が白化を経験(史上最大規模)。海洋酸性化も進行し、海洋生態系全体が構造的な変化に直面。
熱波・洪水・山火事・ハリケーンの頻度・規模が拡大。2024年はスペイン・ポルトガルで15.8万haが焼失。自然災害による経済損失は年々数千億ドル規模に。
「不都合な真実」が示した科学的予測は、この20年で正確に現実となりました。気温・排出量・海面・海氷・生態系のあらゆる指標が悪化しており、2024年には1.5°Cという歴史的閾値を突破しました。再エネ普及など希望の兆しもありますが、排出削減のスピードは気候変動の進行に追いついていません。残り約3年分のカーボンバジェットという現実が、今まさに緊急の行動を求めています。
| 指標 | 予測 |
|---|---|
| 気温上昇幅 | +1.6〜+1.8°C 1.5°Cを恒常的に超過する最初の10年 |
| 海面上昇(追加) | 現在比+8〜15cm 海岸浸水・高潮リスクが大幅増加 |
| 北極海の夏季海氷 | 初の「ほぼ消滅」が起こる可能性 生態系・気候フィードバックに甚大影響 |
| 極端気象 | 現在より1.5〜2倍の頻度で発生 熱波・豪雨・大規模山火事が日常化 |
| 食料安全保障 | 穀物収量8%減のリスク 農地の適性が失われる地域が拡大 |
| 気候難民 | 数億人規模が移動を強いられる恐れ 南アジア・アフリカ・太平洋島嶼国 |
| 気候適応コスト(途上国) | 年間3,100億ドル必要(UNEP推計) |
| 指標 | 予測 |
|---|---|
| 気温上昇幅 |
削減シナリオ:+1.7〜+2.0°C 現状維持:+2.2〜+2.5°C以上 |
| 海面上昇(累計) | 20世紀初頭比で35〜50cm超 東京・大阪など低地沿岸の高潮リスク拡大 |
| サンゴ礁 | +2°C超で世界の99%以上が消滅 海洋生態系の連鎖的崩壊のリスク |
| 水資源 | 南欧の1/3以上が深刻な水不足に 中東・アフリカ・中央アジアで特に深刻 |
| 永久凍土の融解 | メタン大量放出が本格化 「ティッピングポイント」連鎖の引き金に |
| 熱中症・健康被害 | 熱関連死亡が現在の数倍規模に 熱帯性感染症の分布域が中緯度まで拡大 |
| GDP損失 | 世界GDP比で10〜23%の損失 削減対策コストの5〜10倍の経済損失 |
年間の台風発生数は減るが、強力な「スーパー台風」の割合が増加。100年・50年に1度の超大型台風の発生確率が上昇し、甚大被害リスクが高まる。
日本の平均気温は100年あたり1.28°Cペースで上昇中。このまま進むと多くの地域で猛暑日(35°C超)・熱帯夜の日数が大幅増加し、冬日が激減する。
日本近海の海面水温は世界平均を上回るペースで上昇(予測+1.1〜+3.6°C)。オホーツク海の海氷面積は最大70%減少の予測。漁業・生態系への影響甚大。
大雨や短時間の強雨の頻度・強度が増加。一方で雨の降る日数は減少する「乾燥と豪雨の両極化」が進む。水害・土砂災害リスクが拡大する。
海面上昇と高潮の複合リスクにより、大阪・東京などの低地沿岸部の浸水ハザードが拡大。2100年に向けて最大2m以上の海面上昇シナリオも存在。
海水温上昇により魚種分布が変化し、サンマ・スルメイカなどの漁獲が激減。農業では高温障害(コメの品質低下など)が深刻化している。
2035年・2045年の世界は、これから10〜20年の排出量削減の速度によって大きく変わります。科学者たちは「+1.5°Cと+2.0°Cの差は、何億人もの人々の生死を分ける」と強調します。再エネ転換・省エネ・脱炭素の加速が間に合えば、最悪シナリオは回避できます。「不都合な真実」が公開された2006年、ゴアはこう言いました——「これは政治的な問題ではなく、道徳的な問題だ」。その問いは今も変わらず私たちの前にあります。